きみの友だち [本(エンターテイメント)]
この作家を読みたくなる時って、精神的にポジティブな時なのか
もしくはネガティブになっている時なのか。
心理学的なことは分からないけれど、「泣けるんだろうな~」と
思いながら手に取る。
交通事故で片足が不自由になった女の子とその弟。
その姉弟の小学生~大人までに関わった人物達の
それぞれの性格や、「友だち」というものへの考え方などを
ピックアップしながら、それぞれのストーリーを紡ぎだす。
勉強も出来てスポーツも出来るクラスのヒーロー、
常に周りの顔色を見ているお笑い担当、
自分の立ち位置を模索する転校生、などなど。
誰が読んでも、登場人物の誰かと自らが重なるところがあるはず。
どうしてこの作家はこんなにも小学生や中学生の気持ちを
上手に表現できるのだろう。「そうそう。そんな感じ!」と
大人としては何度もニヤけてしまう。
「現代の子は…」などといっても、
いつでも子供の世界の人間関係は変わらないのかもしれない。
読後、「あいつら、今頃何してんのかな?」と
ちょっと誰かに連絡したくなる。
どういう世代に勧めるのが一番いいのか分からないけれど、
この本をもっと興奮をもって上手く伝えられないのがもどかしいくらい、
凄くおすすめ。
by dg23
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