任侠学園 [本(エンターテイメント)]
「とせい」の続編。
前回は出版社、今回は私立高校にヤクザが関わり立て直す。
今どきなアホな高校生とやる気のない教師、流行りのモンスターペアレンツなど
ありきたり風な登場人物構成。そんな高校生にいらつきながらも、阿岐本組の代貸・日村誠司は
生徒たちと誠実に対峙することから、信頼を得て腐りきってはいない教師も巻き込み、
時にヤクザの凄みを利かせながら、時に生徒と同じ目線に立ちながら徐々に学校を変えていく。
そして、最後の大きく立ちはだかる壁には、予想通り「親分」という印籠で解決。
分かりやすい水戸黄門な展開も分かりやす過ぎて痛快。
この人の描く登場人物は、皆決して完璧ではない。
それぞれが持つ強さを誰かが上手く引き出し、弱さを誰かがフォローする。
そんな上手くいくわけない非現実加減が、小説ならではの面白さに繋がっていると思う。
きっと続編出るんだろうな。
絶対に読むんだろうな。
by dg23
タグ:★★★★☆
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