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カフーを待ちわびて [本(エンターテイメント)]


カフーを待ちわびて (宝島社文庫)

カフーを待ちわびて (宝島社文庫)

  • 作者: 原田 マハ
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2008/05/12
  • メディア: 文庫



日本ラブストーリー大賞受賞作。
基本的に恋愛モノはスルーしてしまうので、こういった賞があるのも知りませんでした。
ちょっと調べると、当然のごとく映像化されていました。

沖縄の小さな島で、犬とともに雑貨屋をのんびりと営む青年・明青。
旅行に行った際に、神社の絵馬にふざけて「嫁に来ないか。幸せにします。」と記すと、
それを受けたちゅらさん(美人)の幸が突然島にやって来る。
隠された想いから、島の変化を受け入れなかった明青も、
彼女と過ごすことで自分の未来を考え始め、そして隣のかみんちゅ(神様おばあ)の
預言もあり一つの決心をする。
しかし、島を変えたい友人の思惑と、さらには幸の隠しごとと明青の誤解が重なる。
そして、全てを知った明青は決意を持って立ちあがる。

というお話。

題名の「カフー」は「果報・幸せ」という意味。

作者の筆力で、沖縄ののんびりとした美しい情景が目に浮かぶ。
過疎の島の開発と反開発というありがちなストーリーと
知らない美人が突然やってくるというあり得ないストーリーが上手く絡み合って
心地良いスピード感は、波に揺られて気持ち良く流されている感覚かも。

つらいことがあったら、
「いち、に、さん」と数えて我慢する。
罠にはめようとした幼馴染をも笑って許す。
そんな人間は根底に太い芯を持っているのかな。

沖縄に行きたいなぁとボンヤリと思える一冊。
恋愛というより、普通の純文学的にも素敵なお話。

by dg23

タグ:★★★★☆
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