龍神の雨 [本(エンターテイメント)]
またまた道尾秀介の作品。
なんだかんだ言いながら、すっかりはまってるなぁ。
継父と暮らす兄妹と、継母と暮らす兄弟のお話。
血のつながらない違和感と、若い妄想が誤解を生み
継父を殺人を犯してしまう兄妹。
継母に素直になれず、幸せをつかめない兄弟。
誰もが間違いに気付いた時に、「家族を信じる」ことの大切さを噛み締めるというお話。
全体としては、嫌いじゃないハッピーエンド。
登場人物少なすぎて、怪しさ満載で途中で犯人に気づいてしまうものの
いかにも道尾ワールド的な話の展開。
テンポよく、次のページをめくる手が早まる。
しかしながら、「龍」「雨」「神」的なくだりは、サラーっと読み流す。
若干くどく、物語の大筋にどんよりと影を付けるためだけにあえて添えてある感じ。
そして、この作家の作品は何故か、
子供が妙に大人びており、論理的に色々と気づいていく。
「あれ?この子何歳の設定だっけ?」との違和感がなんどか。
と、細かいところを突きたくなってしまうが、基本的には面白い。
ただ期待が大きいからズドーンっとくるやられた感をもっと欲してしまう。
by dg23
タグ:★★★☆☆
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